Ice Cocoa SahraTaisyou Roman 6 Nina

2020年05月22日

Taisyou Roman 5 Nina

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Taisyou Roman Nina

大正浪漫 ニナ


明治時代、日本が日露戦争に形式的な勝利を飾った頃、

物理学の世界は「奇跡の年」と呼ばれていました。

アインシュタインが、「光量子仮説」「ブラウン運動の理論」「特殊相対性理論」等、

重要な五つの論文を発表したからです。


私達がよく口にするアインシュタインの相対性理論は、

「一般相対性理論」の事で、発表は1916年から1017年に掛けてのものになります。

ですから、日本では大正4年ぐらいの事だと思って下さい。

そのアインシュタインは192210月に日本に立ち寄る船舶の上で、

「光電効果の発見」の功績として、ノーベル物理学賞の受賞の知らせを受けています。

そして、アインシュタインは大正天皇に謁見していたりします。


少し遡る事、アインシュタインは、

1920427日、一生打ち破る事の出来なかった、

素粒子力学の雄、ボーアと初対面しています。


これが、後に、シュレディンガーの思考実験、

「シュレディンガーの猫」に繋がって行きます。


アインシュタイ/ボーア/シュレディンガー、

この三人は皆、ノーベル物理学賞受賞者です。

ボーアは 1922年に受賞。シュレディンガーは1933年に受賞。


「シュレディンガーの猫」は、1935年の思考実験になります。

昭和10年頃の事ですので、85年前の思考実験なんんですが

いまだに解決できていません。


そうした、華やかな、物理学、量子力学の一方で、

哲学の方で、二人の巨人が登場します。

一人は、言語哲学者のウィトゲンシュタインで、

「論理哲学論考」を1921年(大正10年)にドイツ語で発表しています。

かのケインズが神と呼んだような天才ですが、変人としても有名です。

一方はハイデッガーで、1927(昭和2)に「存在と時間」を発表しています。


さて、先程の「シュレーディンガーの猫」の思考実験を説明すると、

下記のような感じになります。


1・透明な箱があります。

2.猫と装置等を入れて行きます。

3・そして箱を放射性物質のラジウムで充満させます。

4.青酸ガス発生装置と放射線測定器も入れ接続します。

5.放射線量測定装置はラジウムがα崩壊すると青酸ガス発生装置を起動させる仕組みです。

6.検出器がラジウムを検知する確率を50%とします。

とにかく、50%50%の確率なので猫は50%生きていたり、50%死んでいたりします。


こんな感じになるのですが、量子力学では、

猫は観測するまで生死が分からないと言う見解です。


現在の見解だと、生きた猫と死んだ猫が重なり合った状態と言う解釈に。

詳しくは専門の本を読んで頂いた方がいいのですが、

物凄く簡単に言うと、下記のようなものなのでしょう。


「シュレーディンガーの猫」は、

生きていたり死んでいたりする猫なのです。

これを適応すると私達も生きていたり死んでいたりする存在になります。


さて、先程出て来た、ウィトゲンシュタインに登場して貰いましょう。

前期のウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」には有名な言葉があり、

「語りえないことについては、沈黙しなければならない」と結んでいます。

これだと、猫の生死は分からないので、沈黙する。になります。

後期のウィトゲンシュタインは、「論理哲学論考」を否定して、

「言語ゲーム」と言う発想に変わります。


「言語ゲーム」での猫の解釈だと、こんな感じになりそうです。


Aは普通の猫の話をしている。Bは量子力学の猫の話をしている。

二人が交わらない猫論議を繰り広げます。


A.うちの猫は三毛猫。

B.うちの猫は、量子力学の「シュレーディンガーの猫」。


=ABも「猫」と言う言葉を介したやり取りです。

つまり、猫が生きていようが猫が死んでいようが、

「猫」と言う言葉を使ったゲームになります。

困った事に部分的に話が通じてしまっりします。

共に本物の「猫」を知っている上でのやり取りですから。


ちなみに私達は、言葉を持たないと思考できません。

思考はほぼ言葉で成立しているからです。

言葉≒思考。と言う感じでしょうか?


お人形ブログなので、今夜のニナにも登場して貰いましょう。


a.ある家のニナは源氏名を貰い生きた子のように扱って貰っている。(生きたニナ)

b.ある家のニナはお人形でしかない (死んだニナ)


ニナは生きているのでしょうか?

ニナは死んでいるのでしょうか?


今は、「どっちでもいい」が量子力学的な答え方になるにかな

言語ゲームでも、ニナの話題に参加している限りどっちでもいいのですが、

お人形に興味ない人には「ニナ」って何?でしかなくなります。


「シュレーディンガーの猫」の思考実験は科学でも論じ続けられていますし、

オタク界隈でも、中二心をそそるので、よく話題になります。


只、私達はその答えを知らず多分人生を終えて行きます。

普通、殆どの人は後世の人が明らかにすると考えるでしょうが

だけど、「私」が死んだあとの事なんて分からないのです。


先程のウィトゲンシュタインが面白い事を言い残しています。

「『明日の朝がやって来る』というのは、単なる予想にすぎない」と。


撮影・iPhone クロームフィルター使用 LEDライト7 蛍光灯100W


orange pekoe  (ペコ)

2020.5.22
http://orange-pekoe.blog.jp



monciel at 00:00│Comments(0)ドール | ニナ

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